屋号の由来は?

藤橋 由希子


今回はお客様からしばしば尋ねられる、当館の屋号についてご紹介します。
難しいものが含まれているものではありませんが、意味深な屋号ですよね。
早速まいりましょう!

おいたち

屋号の説明に入る前に生い立ちを少しだけご紹介します。
「由屋るる犀々」は、かつてこの地にあった「きよ川」という料理旅館の建物を生かして、平成20年4月に開業いたしました。
「きよ川」は金沢市民に愛され、接待や各種宴席に定評のある宿で、日本建築の技術が随所にちりばめられた設えは、「さすが金沢」と思わせるものでした。惜しまれつつも閉店してしまった同店をそのままにしておくのは惜しいという事で、最大の魅力である日本建築の美しさを残しつつ、現在人の生活様式に合わせた設備を加えてリノベーションオープンした宿が「由屋るる犀々」です。

3つのキーワード

さて本題。
「由屋るる犀々」は由屋、るる、犀々の3つを組み合わせて作られました。

まず「由屋」。
これは創業者の名前より「由」の文字を取っています。

次に「るる」。
ここが一番意味深ですよね。
でも意味は簡単なんです。当館は川沿いに建つ宿です。客室は川に面しており、館内どこにいてもこの川の流れを感じることができます。もうお分かりですね!
流れを表す文字として「るる」があるんです。
そしてこの「るる」という言葉には、単に水の流れだけを指すのではなく、季節の流れ、時間の流れ、音の流れ・・・
訪れる方に素敵な「流れ(るる)」を感じていただきたいという願いが込められています。

最後に「犀々」。
ここまでくれば察しが付くと思いますが、この川の名前は「犀川」と言います。
かつては「友禅流し(加賀友禅の彩色の際に付けた糊を川の水で洗い流す作業)」が見られた川です。
この川の名前を取ったのですが、先にある「るる」という文字を重ねた音に合わせて、こちらも音を重ねて「犀犀(々)」としました。

以上、当館屋号の紹介でした。
とても長くて言いにくい屋号ですので、お客様の中には「由屋」とか「るる」といった風に、愛称のように読んでくださいます。
親しみを感じて嬉しくなっちゃいます。
という事で「るる」というロゴマークまで作っちゃいました。

「由屋るる犀々」で、思い思いの「るる」を感じていただければ幸いです。



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